文京区民は,一定の条件の下で大学図書館を利用できるサービスがあります。
上記のリンクにはいくつかの大学がありますが,まあ女性限定になる女子大は無理だし,平日午後5時までというのも実質的に使えないので,東洋大学附属白山図書館の利用を申し込んでみました。
ここの利用は,学生の夏休み期間中に限り開放する,ということで1ヶ月ちょっとの期間なのが残念でしたが,平日も8時まで開いていたし,土休日も利用できました。しかも無料です。但し貸し出しはできません。
自宅から比較的近いのも大きいです。文京区立図書館はどこも自宅から遠く,割と愛用している小石川図書館は,徒歩で20分以上かかります。他も最低そのくらいかかります。
最近,比較的仕事が落ち着いているため,平日仕事帰りに通いました。また土日も暇なときは訪れました。
やはり蔵書の充実さは区立図書館とは段違いです。もっとも私が今回の開放期間で読んだのはプラトン全集が殆どでした (これも近くの区立図書館には置いてない)。コンピュータ関係や,もっと色々な分野の本も読みたかったのですが時間がいくらあっても足りないという思いをしました。
また館内は広くて開放感があり,閲覧席もめちゃくちゃ多く,静かだし非常に快適です。
そもそも利用者が少ない,というのもありました。100席辺り4~5人といったところだったでしょうか。まあ夏休みしかも私が利用したのは夜や土日なので,さもありなんという感じではあります。
ということで非常に満足でした。
夏休み・春休み期間の区民への開放は毎年やっているようなので,また春休み以降を楽しみにしたいと思います。
また,むしのいいことを言えば,学生の休み期間以外にも,例えば土休日と,平日の夜間に限り通年で開放,というサービスをやってくれたらいいなあ…と思いました。前述の通り,私の利用した夜間や土日はかなり空いていました (勿論夏休みだったこともあるとは思いますが)。あまり空いているのも電気や空調が勿体無いし,その辺の社会人が数人増えるくらいは影響は少ないのではと。また今の条件でも18歳以上で学生・受験生を除く,という利用条件だし,事前に区立図書館に申請する必要もあるので,例えば受験生が大挙して押し寄せて学生に迷惑をかけるとか,居場所がなくて半分眠る目的で図書館を利用する人で一杯になる,ということはないと思われます。それになんだったら有料でも私は利用したいと思います (勿論料金によりますが,かなりの価値はあると思います;まあこうなるとスポーツジムみたいですが)。
今時の学生は,図書館などあまり使わずにネットで調べて済ます,という傾向にあるのではないでしょうか (というか自分の頃も既にそうで,論文の調査などを除き殆ど図書館を利用した記憶はあまり無い)。勿論,ネットでの調べ者というのは得てして表面的なものになりやすく,学生こそが図書館などで多くの書物を読んで知識の土台を身に付けるべきだと思います。
ただ,そんなことに私が気づいたときには既に学生から遠く離れた時分で,またネット化は世の中の流れとして避けられないものです。学生の頃はネットで調べて済ませていたけれども,社会人になってもっと本格的な知識や教養を身に付けたい,と考える人はネットが普及するにつれて逆に増えるのではないかと思います。
他方,区立図書館についていえば,そもそも閲覧席が少なく,また受験生や中高生が勉強していたり,ずーっと眠っていたりする人がいたりするので,座れないこともあります。端的に言えば,読書する,調べものをする,という図書館本来の目的を果たすのに最適な環境とはいえないように思うこともあります。
こういった意味でも大学図書館の区民への開放という意義は大きいと思います。
また区内にあるし,大学に愛着を持つようになる,というのもあるでしょうか。
「箱根駅伝で応援してやってもいいか」くらいには思うようになります(笑)。もっとも応援する必要がないくらい強豪校ですが…。
あまり区のサービスを利用することはないのですが,この大学図書館区民利用ができたことは,文京区民でよかった,と思いました。
他の区や自治体などはあまり分かりませんが (実は東洋大学図書館は,板橋区民と北区民も利用できたらしい),こういうサービスを探してみるのも面白いと思います。